第24回 元気な超高齢者 

投稿日:2018年6月12日

これまで色々な患者さんと接して来て、多くのことを学びました。

今回は、超高齢者の診療を通じて学んだことをご紹介します。

 

92歳の女性が、私に陽子線治療の相談をするために、遠方から一人でいらっしゃいました。

お話をしても、しっかりされており、歩く姿を見ても92歳にはとても見えません。

 

私鉄を乗り継ぎ、最寄駅からクリニックまでは歩いて来たそうです。

この複雑なルートをたった一人で来られたことに驚かされました。

 

結局、陽子線治療施設に紹介し、治療を受けていただきました。

 

治療が終了してからの私の診察には、70歳の娘さんが同行されました。

そこで、何故こんなに元気で、しっかりしているのかを知りたくなり、診察しながらお二人に色々質問をしました。

 

 

その結果を以下にまとめます。

 

(1)自分でできることは、自分でさせる。

洗濯直後にお婆ちゃんが汚したりすると、お婆ちゃんが自分で洗濯させられているそうです。

 

(2)失敗したら、叱ってやり直させる。

「蹴っ飛ばすのです」と娘さんは、言われましたが、深い愛情を感じました。診察中にお婆ちゃんが私の質問に対して、「あれ、これ」と返事をするたびに、「そうではないでしょう。正しく言いなさい」と叱られていました。

 

(3)家では、10のことを娘さんが言うと、お婆ちゃんから100返ってくるそうです。

半分冗談みたいですが、良く会話はできているようです。

以上のことから、高齢者だからと大切にするのではなく、物忘れをしたら、思い出すようにさせる言葉をかけ、思い出させる。

できることを頑張らせる。

 

 

このように高齢になっても叱ってくれる愛情あふれる家族がいれば、元気に日常生活を送れるのですね。

 

「私も家族から注意を受けたら、感謝しなければいけませんね」

とお二人に話をして、私の診察は終了しました。 

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