第56回 運

投稿日:2019年9月16日

40年近くがん治療に携わっていると、運の良い患者さんに出逢います。

今回は、私の知っている運の良い方をご紹介させていただきます。

 

 

最初にご紹介する方は、選挙候補者の後援会会長をされていた方です。

候補者は非常に激しい選挙を戦っており、メディア記者は、後援会からも情報を得ようと、後援会会長をも追いかけ回していました。

 

会長もこれには参ってしまい、どこかに逃げようと考えました。

そこで、どこも悪くなかったのですが、友人の病院に入院することにしました。

本当はいけないことですが、高齢でもあった為、検査入院として許可がおりたそうです。検査入院とのことでしたので、幾つかの検査を受けることになりました。

 

その検査で早期のがんが見つかったのです。

超早期発見でしたので、手術で完治されました。

 

 

2人目の方は兵庫で陽子線治療を受けた患者さんです。

陽子線で治療した部位は問題なく経過していましたが、彼は心臓がよくありませんでした。

 

心臓専門の病院にかかっていたのですが、主治医と気が合わなくなり、「別の専門病院を紹介して欲しい」と電話がかかってきました。

勝手に病院を変えるのだけはダメだと説得し、勤務地に近い病院から自宅に近い病院へ紹介してもらいました。

新しい病院も、心臓病の権威ある病院です。

 

転院後、新しい主治医の先生は、心臓の検査以外にも全身のCT検査をされました。

「余計なことをする!」と怒りながら電話がかかってきましたが、そのCTに以前と異なる腫瘍が写っていました。

 

不幸中の幸い、そのがんも陽子線治療向きの腫瘍でしたので、陽子線で完治しました。

 

 

毎年人間ドックを受けていても、がんを見逃される人がいます。

しかし、予期せぬ形で発見される前述のような方々もいます。

 

やはり「運」というものは確実に存在するのでしょう。

 

松下幸之助さんは「私はついていた。体が弱かったおかげで、社員に任せることが出来た。」と語っています。

自分で「ついている」ということで、運を引き寄せ、道を切り拓くことができるのかもしれません。

 

みなさん運の良い人になりましょう。 

 

 

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