第52回 KYY(危険・予知・予防)
投稿日:2019年7月15日
建設業や製造業といった危険な作業に従事する作業者たちが、事故や災害を未然に防ぐことを目的に、その作業に潜む危険を事前に予想し、指摘しあう訓練を危険予知訓練として行っています。
この危険予知訓練は、ローマ字による表記Kiken Yochi Kunren(またはTraining)の頭文字をとってKYK(またはKYT)ともいいます。
ミーティングや職場内研修を通じ、危険性の情報を共有することで、事前に予測できる災害の発生を未然に防止します。
また、毎日の始業時や動作時に指差喚呼を行い危険性の再確認をし、さらに安全性を高める行動も行われています。
この建設業や製造業で行われている運動を、私は一歩進めて、KYY(危険・予知・予防)運動として、指宿のメディポリス国際陽子線治療センター時代に始めました。
医療部、事務部ともそれぞれのチームで、リーダとメンバーでどのようにするか考えてもらい、色々楽しいアイデアが出てきました。
今になっては浸透しつつありますが、当時、医療でこのような運動に取組むのは、指宿のセンターが最初だったと記憶しています。
KYY運動を始めて1年が経ったときに、全国では、KYYをしていたら防げたような医療事故や交通事故が相次いでいました。
KYYの目的は、以下の2点です。
(1)事前に検討することで注意を喚起すること
(2)危険に対する直感力を高めること
マニュアルや法律の通りだから大丈夫というのではなく、嫌な感じ・危険な感じを感じ取る力を養うということです。
即ち、生物が本能的に持っている危険に対する動物的感性を目覚めさせることです。
指宿のセンターでこの運動を開始してから、指宿のセンター職員の危険予知能力は随分と高まったような感じがしています。
医療だけでなく、仕事、旅行、車の運転やクラブ活動にもKYYは応用できます。
KYYを考えて、危険を予知し事故にならないようにしましょう。