第4回 緩和照射

投稿日:2017年9月19日

生命あるもの、必ず死を迎えます。

これを読んでいる皆さんも、例外なくいつか死ぬのです。
しかし、多くの人は「死」を身近には感じていません。

突然の事故や心筋梗塞、脳梗塞…
我々はいつでも死に直面する可能性があり、それがいつ訪れるかは誰にもわかりません。

しかし、そのような場合でも、救急医療の進歩で命が助かる可能性は非常に高くなりました。

 

一方、がんの場合、治癒しない限りゆっくりと進行し死に至りますが、がんが見つかった時点では、死までは少し時間があります。

この点で、死と直面する事故や病気と、死が遠くにあるがんは異なります。

読者の皆さんには、このことをしっかりと理解していただきたいと思っています。

 

 

がんだと宣告されても、「あわてずしっかり考えること」を、前回お話しました。

治すために、自分のがんの治療方法や施設を選ぶのです。

 

しかし、一生懸命考えて選択した治療だとしても、結果として治らないこともあります。
その時に考えて欲しいことは「死はまだ少し遠くにある」ということです。

 

逝くまでの時間に何をするかを考えて下さい。

 

私がお勧めしているのは、美味しいものを食べ、家族や友人と楽しい時間を過ごすことです。
また、ボランタリーなど他人のために残った時間を使うことをお勧めします。

 

このように、人のために時間をつかっていると、気がつくと数年経っていることもあります。

神様が、人のために尽くしている人に時間を与えてくれているのかもしれません。

 

 

逝くまでの間に、がんによる疼痛や出血が生ずることもあります。
そのような時には放射線治療も利用できます。

放射線治療は、「がんを治すための照射(根治照射)」と「がんによる症状を和らげる照射(緩和照射)」に大別されます。

緩和照射とは、がんが完全に治せなかった患者さんに起こる疼痛や出血を、放射線治療で改善する治療です。

紹介型の粒子線治療施設と違い、地域医療支援病院では、このような患者さんの治療を数多く行っています。

 

従来から私の提唱している「幸せな医療の提供」には、緩和照射も含まれます。

明和キャンサークリニックでも、医師、技師、看護師、事務からなるチーム力に磨きをかけ、チームで幸せな医療を実践して参ります。

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