第23回 禁煙の勧め

投稿日:2018年5月28日

 60過ぎの初診の患者さん。

問診結果を、担当の看護師から聞きました。

癌と言われてタバコを20本から10本に減らしていること、お酒も缶ビール1本まで減らしたそうです。

 

診察が始まり、いつも通りご本人と、家族の確認をしてから、私の名前を言って、挨拶しました。

それから、病気・病状の理解を確認してから、少し頑固そうだったので、「どうして癌になったか分かりりますか?」と聞きました。

 

自分なりに思うことを色々と述べられたので、じっくりと聞いてから、「癌は生活習慣病であること」を強調して伝えました。

そして、治療期間中に生活習慣の改善をすることを勧めました。

 

生活習慣の改善については、「第5回生活習慣病」にも詳しく書いていますので、是非参考にしてください。

 

 

この患者さんの生活習慣の中で特に気になったのが、喫煙習慣です。

そこで、彼のがんの原因が、タバコに関係していることを詳細に話しました。

 

どうしても、ご本人は1日10本の喫煙を維持したかったようですが、最後には止める決心をされました。

隣で聞いていた2人のご家族も、「私たちが言っても聞かなかったのに!」と喜ばれました。

 

 

次にお酒です。

 

アルコールは、日焼けクリームに似ているというお話をしました。

日焼けクリームは、例えば海水浴に行った時に効果的に日焼けするために使用します。

 

アルコールは、放射線治療の影響を強くする可能性があり、治療期間中も変わらず飲み続けていると、照射される腸管などに悪い影響が出るかもしれません。

 

そう言ってから、治療期間中の禁酒を勧めたところ、ノンアルコールビールに変更することで話がまとまりました。

 

 

私の初診はこのような感じで、相手の雰囲気や年齢で対応を変えています。

生活習慣の見直しが難しそうな人には、初診時には厳しく言わず、治療期間中の再診時に、生活習慣の見直しができるよう話をしています。

 

考え方や育ってきた環境が違う一人一人の患者さんと向き合うことは、診察する私の一番の楽しみです。

一人一人の患者さんに、医療側の「治す気持ち」を伝えることが、患者さんに「治る気持ち」を湧き上がらせるのではないでしょうか。

 

これからも、一人一人の患者さんを大切にして、正しいことを伝え続けます。

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