第17回 治療の最初だけではなく
投稿日:2018年3月5日
今回はあるがんの手術を受けて、10年が経った患者さんの話です。
術後、手術を受けた病院でずっと診て貰ってきたのですが、
最近になって他のがんの腫瘍マーカが上がってきた為、その病院の内科でエコー検査をうけたら、ステージ4の状態で発見されました。
それを知り、すぐに東京の友人の医師の元に行き、意見を聞いたそうです。
その後、その医師の著書に私も分担執筆していたものを目にしていたこと、ご本人が1年前に私の講演を聴き、講演終了後に私と名刺交換をしていたこと、私が関西に拠点を移したことと等、色々な条件が揃い、私の元に奥様と二人で訪ねて来られました。
既に訪ねてこられた週の週末に、今かかっている病院でCT検査をされることが決まっています。
そこで次のように話しました。
1)CT検査後、担当医から病気、病状について詳しい説明があると思います。まずはよくそのお話を聞いてください。
2)化学療法を中心とした治療方法が決まったら、その治療を受けるのが良いと思います。
3)3ヶ月ほどたち再度検査をして治療方針の見直しがされる際、紹介状を書いてもらって再度相談に来てください。
4)その結果を踏まえ、陽子線治療をも含めたアドバイスをします
ステージ4と診断された場合、治療のステップごとに結果をチェックし、次の作戦を立てることが重要です。
このような場合にも必ずセカンドオピニオンを利用して下さい。
色々な治療法が確立されている現在では、それぞれの治療法の専門化が進んでいます。
治療の最初だけではなく、途中でも他の専門家の意見を聞き、必要があれば、方針を柔軟に変更することが大切です。