第18回 多種のがん専門医による、垣根のないチーム医療

投稿日:2018年3月19日

先日、他院から放射線治療の依頼がありました。

 

色々検査をして、最終的に「単発の骨の転移」という診断で、その部位への照射を依頼されました。

紹介医は、患者さんが10数年前に顔のがんを治療されていたことから、そのがんによる骨転移ではないかと考えたようです。

 

 

数日後、患者さんと家族が放射線治療を始めるにあたって、私の診察を受けに来ました。

10数年前に治療した顔のがんは非常に上手に治療されており、局所再発はないようです。

 

しかし、紹介医からの手紙には「骨の痛みは(この治っている)顔の腫瘍の転移である」と書かれています。

また持ってこられた資料をよく見ますと、一番最近の検査では「単発の転移」と書かれていますが、少し前の別の放射線診断では「多発」とも書かれています。

 

ここでなんとなく変な感じがしました。

長年の臨床医の直感です。

 

疑問(1)

局所治療に成功しているこの顔のがんから、10数年後に転移が起こるのだろうか。

 

疑問(2)

転移が、多発であれば化学療法を先に行う必要があるのではないか。

 

明和病院には、多方面の分野のがん専門治療医が在籍しています。

そこで、この顔のがんをよく治療している歯科口腔外科の先生に相談しました。

 

彼は、化学療法の先生の意見も聞き、この顔のがんで局所制御できていれば、10数年経過してからの骨転移は経験がないので、別の骨の病気ではないかと考え整形外科医の意見を聞きました。

 

その結果、転移ではなく、骨の新たな病気の可能性が出てきました。

そして、それは特殊な骨の病気が予想されたため、その病気の専門家がいる大学病院に紹介されました。

 

 

今回の診断結果は、多種のがん専門医が在籍し、垣根のないチーム医療を実践している明和病院であればこそ可能であった気がします。

 

「しんせつで小回りの効く病院」が、明和病院やキャンサークリニックのブランディングです。

これからも大切にしていきます。

関連記事